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2012年3月28日 (水)

研修内容(一部)

昨日の建築士のための総合研修「環境・エネルギーコース」はテキストを全て網羅できるものではありませんでしたが、東日本大震災以降に作られたテキストとあって、内容も踏み込んで書いてあります。

どこが建築士のための?と思われますが、その中から一部。

●1GW(ギガワット)=1,000,000kwの発電で、1日で生産される廃物についての記述。

・天然ガス火力発電では

二酸化炭素14Gg=14,000,000kg、これは1750万人の一日の呼吸と同等。

呼吸による二酸化炭素排出が二倍になったところで大量というわけではなく、環境に対する負荷もそれほどではない。


・原子力発電では

放射性廃棄物が3.3kg生み出される。広島で投下された原爆約0.8kgの約4倍が毎日生産される。


*****

「オランダでは放射性廃棄物の管理に10万年必要としている。」
これはテキストにはない記述ですが、講師からの補足説明がありました。

火力発電所のほうが発電効率がよく、原発は7割程度が廃熱として捨てられ、非常に発電効率が悪いとのこと。

講師の職業柄(環境専門の大学教授)、補足がとても興味深く、テキストを理解しやすかったように思います。

太陽光発電より太陽熱利用=お湯を作り、給湯や暖房に使用したほうが効率がいいというのも、私も以前どこかで読んだことがありましたが、改めて講師からお聞きし、もう一度考える必要があるなと思いました。

実は3年以上前、自宅を計画した際、いいシステムがないかな?と探しましたが、納得できるものがなく諦めました。いずれまた、太陽熱利用パネルが各家庭の屋根に上がる日が来るかもしれません。


講師も言われていましたが、オール電化住宅について、電力料金はどうなるのだろうと考えます。
オール電化住宅を私も何棟か手がけましたので、絶対に悪いとは思っていませんが、原発の余剰電力が前提である深夜電力の、料金見直しはそう遅くないうちに訪れると思われます。

もちろん新築の際には、深夜電力利用は原発が前提であることをお話して導入していただいたつもりです。


テキストの最後では、建築的にエネルギーロスを減らす考え方や手法が紹介されていて、あらゆる環境に対する負荷の低減が、改めて必要だ、と問うています。

建築的に、とは、機械的に解決するのではなく、夏は日差しを建物内に入れないよう軒を延ばし、でも冬の日差しが入るよう軒の深さを計算する。 夏の風通しをよくするため、建設地の風向きを調べるなど、昔に習いながら現在の技術で作っていけば、なお良いものができるのです。

講師は大学の生徒たちに、長い軒で、格好いいデザインを考えなさいと、いつも言っているそうです。
私もできるだけ軒の深い家を作るようにしています。

分かっているつもりですが、建築に携わるものの責任は重いのだな、と改めて感じた研修でした。

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