被災地へ行ってまいりました。
柏崎市のお隣、東京電力の原子力発電所で有名な刈羽村です。
ちなみに刈羽村原発の電気はすべて東京へ行っています。新潟は東北電力管轄なので、刈羽村原発の電気は使えません。宮城の原発エネルギーは使ってるかもしれませんが。
朝6:00に集合し、いざ現地へ。
北陸自動車道・中央ICから乗り、西山IC手前で少々混みましたが、概ね1時間半ほどで刈羽村役場に到着できました。
刈羽村役場の前には仮説トイレが設置され、役場入り口に消毒液とウェットティッシュが備えられています。水がありませんから、これで食中毒や感染を防ぐのです。
われわれの作業内容は応急危険度判定という、現状の住宅が暮らしたり出入りするのに安全かどうかを判定し、緑(安全)・黄(注意)・赤(危険)のいずれかの紙を張ること。
↑こんな感じで、明らかに危険と分かるものもあれば、瓦が落ちそうで危険な家も赤、中の床が大きく歪んでいたりして外からでは分かりにくいものもあり、注意して観察しながら紙を張ります。
建物は「緑」や「黄」でも、雨が続くと裏山が崩れそうなところもあり、それも赤紙。
↓農家の米の乾燥小屋が崩れた跡。米の乾燥機を10年も使っておらず、償却していないのが残念そうでした。判定作業中に、こういった話を各家々で聞くのが辛かったです。
↓上の屋根を撤去して出てきた車。このあとエンジンがかかって、何よりでした。
↓左手前の大谷石の塀がパッタリと道路に倒れていて、地震のときに近くを歩いていたら危険だったことが伺えます。
↓2階の瓦が落ちて、1階の屋根を突き破っています。
↓下が車庫で、上が子供部屋のようでした。
街角のところどころに↑のように仮設トイレが設置されています。水道が使えないので、自宅ではなく、仮設トイレで用を足さなければなりません。
↓正面から見たところ。
↓ほとんどのお宅が、屋根の棟瓦(てっぺんのところ)が落ちていて、雨漏れを防ぐためにブルーシートを張っていました。
↓建物に張る紙。
↓帰ってきてからの集計作業。
↓午後に回ったところ。ほとんど黄か赤。
↓刈羽村全体の状況が張り出してあります。
今回、回ったところは、ほとんどが赤か黄の判定。
特に古い建物や、住宅と倉庫がつながっているお宅は、赤判定でした。
新しいお宅は割合「緑」判定でしたが、新しくても「黄」のお宅もあり、スジカイの入れる場所や配置バランスに大きく左右されることが分かりました。
想像していたより、地震の建物への影響が大きく、どの程度まで住宅を強く造るべきか、考えさせられます。(あんまり強くても良いわけではないので)
途中、雨が降ってきたので雨宿りさせてもらったお宅では、「お茶飲んでいきなせ」「パン、いっぺ(=たくさん)あるっけ食べていきなせ」と言われました。お茶だけいただきましたが、ほんとに食べきれないほどの配給があるようで、でもパンだけじゃねぇ・・という感じでした。野菜が摂れないので、健康管理が不安です。
判定作業は、取り急ぎの作業ですから、あまり長い時間をかけられませんが、皆さん、家の中のことまで事細かに説明してくれるので、思うように作業が進みませんでした。また、この後どうしたらいいのかという話になったりと、判定とは別の専門外の話にもなり、かといって冷たくあしらうわけにもいきませんので、分かる範囲で説明して次のお宅へ、という繰り返しでした。
本当に皆さん、疲弊しながら片づけをされていました。
あとは、やっぱり水ですね。水がないとどうにもなりません。大変でしょうけど早く水道が復旧されることを望みます。
まとまりませんが、現場の状況を感じ取っていただけたらと思います。
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