今日は、午前に篠笛の買出しと、午後は報道カメラマンとして活躍されている新潟市在住の杉本祐一氏の講演会に行ってきました。
朝9時、一緒に笛の練習をしている仲間が、笛を買い足したいというので同行。
たくさんある笛の中から、試し吹きして自分に合う笛を探します。
笛は一番から十三番まであり、一番が最も低く十三番が一番高い音で、普段使っているのが五番と六番。 今回、私は「佐渡おけさ」や「新潟甚句」で吹ける笛が欲しかったので、九番の笛を買ってきました。
また、先生に教えを請いに行かなければなりません。
仲間が前に買った笛にヒビが入ったので、修理もしてもらいました。
音に問題はないから、これで大丈夫とのこと。
製作者が近くにいるというのは、本当に心強く、私も、そうありたいと改めて感じました。
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午後からの「イラクの現状」は、「人が人でない扱いをされている」というのが、分かりました。 TV等で報道されているのは、本当にうわべだけで正確ではない、ということも。
詳しくは後述。
改めて、杉本祐一氏の講演について、聞き覚えていることをそのまま書きます。どう感じるかは、皆さんにお任せします。(ちょっと気分の悪くなるような記述もありますので、心してお読みください)
塾を主宰する知人が講演会を主催するというので、参加させていただき、初めて杉本氏にお会いしました。(お名前をお聞きしたのも初めてでしたが)
杉本氏が撮った10年前のイラクのスライド写真を見ながら、当時と現在の話をしてくださいましたが、惨状としては、ほとんど変わりないか、かえって悪くなっているようだとのこと。
アメリカ軍が駐留していることで、アメリカ軍を狙った自爆テロが頻繁にあり、事故現場に集まったアメリカ軍を狙って、また自爆テロということもしばしば。
某団体に政権が移行しているためアメリカ軍に対する姿勢は、ますます過激になっているとのこと。
アメリカ軍もまた、戦闘のあったところで現地の人に死者が出ても、家族さえも近寄らせず(近寄ろうとすれば威嚇射撃または射殺)、ブルドーザーで穴を掘って、まるで砂で穴埋めするかのように、人ごと均(なら)していくのだそうです。
現地の人たちも政権による宗教戒律厳守が求められ、買い物に出かけた女性(もちろん全身すっぽり布をかぶっている)が野菜を手にしたとき、その指にマニキュアが塗ってあったということで、銃の柄で手をつぶされたり、売春した女性は公開処刑になったりと、その厳しさは以前の比ではないそうです。
もうひとつ、自衛隊派遣について。
道路などインフラの整備は、ほぼ報道の通り。
しかし、水の配給は確かにされていましたが、村からは遠く、汲みに来るとしても徒歩しかありませんから、ほとんど利用されなかったようです。
また、日本で水の配給の様子が報道されたのは、実は配給前の訓練の様子で、配給開始までにはずいぶん時間がかかっており、日本メディアの報道はまったく正確でないと嘆いていました。
そして、来たのが銃を持った兵隊ばかりですから、現地の人の不安は大きく、アメリカ軍と同一視されていたようです。
潤ったのは、駐留地を提供した(貸した)地主だけで、それも普通の金額の数倍も払ったので、駐留地周辺の一部の人だけに有り難がられたのです。
もしこれを民間で支援すれば、十分の一、あるいは数十分の一の費用で済み、もっと多くの支援ができ、イラクの人の理解も得られたのではなかったかと、杉本氏は言っています。
子供たちの現状については、地雷で手足を無くしたり、貧困で学校には行けないので、井戸で汲んできた水を売ったり(飲んだら一週間下した)と仕事の手伝いをしたりするのは まだいいほうで、ゲリラに入って戦闘に加わる子も多いようです。
杉本氏が何を言いたかったかというと、日本では大人もさることながら、子供たちの不登校や引き篭もりが多く、そんな子供たちに この現状を見てもらい、「なにやってるんだ日本人!やることが沢山あるだろう!」と伝えたいのだそうです。
残念ながら、この日は子供の参加はありませんでしたが、定期的に講演会をするので、誰でもいいから参加して、不登校や引き篭もりを無くして欲しいとのこと。
大人も、メディアが本当のことを言っているのか判断する目を養って欲しいとも言ってられました。
自分は遅咲きながら37歳で報道カメラマンに目覚め、やりがいのある天職を得た。一度しかない人生、やりたいことをやるべきだと。
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これでもまだ、ほんの一部なのでしょうが、現地を見た人の生の声は心に響きました。
知人の主宰する塾「寺子屋ありがとう」
杉本氏が主宰するB&B「風々(ふうふう)」(ユースホステル)
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